昭和の時代の一般的な夫婦像というと、あなたはどんな二人を想像しますか?仕事熱心で愚痴も言わず、寡黙でいて、いざという時は頼りになる大黒柱の旦那さんと、三歩下がって影を踏まず、身ぎれいで気が利く奥さんというイメージがある方も多いのではないでしょうか。昭和40年代半ば、1970年に結婚した日本の夫婦の8割が外で給与を稼いでくる年上夫と家庭を守る年下妻でした。

 

時は現代、令和の世。夫婦の在り方は昭和の頃とがらりと一転、男女の結婚に対する価値観も昔とは大幅に変わりました。かつて日本のほとんどの家庭がそうだった年上夫婚は2020年には5割台に減少しています。

実はこれ、婚姻数の減少に直結しているそう。つまり、婚姻数全体の減少はほぼ、年上夫婚の減少によるものなのです。ちなみに同い年婚と年上妻婚はこの50年、件数としては横ばいでほぼ変わりないのだとか。

 

もう一つ、別のデータなのですが、結婚に至った夫婦は何歳のときに今の配偶者と出会っているのかを見てみると、厚労省の出生動向基本調査の夫婦調査によると、恋愛結婚の場合、男性は平均25.4歳、女性は24.1歳の段階で出会った相手と結婚しているのだそう。

 

これらのことから、現代の夫婦像が見えていませんか?昭和の頃の厳格な役割分担がなされた夫婦とは違い、今どきの夫婦は夫と妻の年齢が近い、または妻の方が年上だったりして、関係がとてもフレンドリー。お互いに別々の仕事を持っている方が当たり前で、家庭の中での役割分担も垣根がなく「その時できる方がやる」という非常に柔軟で流動的になっていると感じます。

 

ふた昔ほど前の結婚はお家同士の一大騒動といったイメージでしたが、令和の結婚はもっと敷居の低いカジュアルなもの、「好きだから一緒にいる」というこの結婚の大原則がシンプルに履行されるようになってきているのかもしれません。