パートナー代表の高橋俊哉です。3月も半ばを過ぎ桜の開花も間近との報道もありますが、寒の戻りもあり、気を付けてお過ごしください。コロナ禍続き、ロシアの侵略戦争も終わらず、地震があったり、何かと不安な気持ちにさせられる昨今ですがこんな時はどう構えたらよいのでしょうか。不安な気持ちをどう活かすか、ということについて今日は書いてみます。

不安が全くない状態というのはどんな状態でしょうか。恐らく退屈で刺激がなくなるでしょう。日々の生活でも、心が動かず、やる気、注意力、活力などが無くなってしまうと思います。不安が大き過ぎれば、プレッシャーに押しつぶされてしまうし、長期にわたる強い不安は、心身にも悪影響をもたらすことが知られています。なので、程よい程度の不安を感じることが良いようです。

不安はもともと生存のために必要な感情で、ほとんど無意識化で働くシステムなのです。例えば、ライバルに人前で非難されたり、付き合っているお相手が今までと違う反応をするようになったりしたときに、無意識下では、どうしたらよいかを検討し始めます。不安を感じると、知覚が高まり視力が向上し聴覚も研ぎ澄まされるようになり、問題解決能力も急速に高まるという研究報告があるのです。不安のもたらす効用について以下5つ記してみます。

1.不安を強く感じる人は、小さな環境の変化にも気づく。:初めて体験するような不安な状況では可能性のある問題について非常に用心深くなる。

2.不安を強く感じる人は、危険を感じ取りやすい。:不審な物音や、一定のリズムが乱れた場合即反応できる。交際中のお相手の態度の変化も即感じて対応できます。

3.不安の強い人は、周囲に警告を発することができる。:危機が迫ってきた場合、他の人々にも注意を促したり警告を発することができる。そうすると自分の恐れの感情が落ち着くといわれています。

4.不安の強い人は、その原因を自ら調べ情報を集めようとする。:そうして周りの人たちにも理解してもらい、共に危機回避の行動がとれる。

5.不安の強い人は、問題解決のために集中できる。:他の大事な仕事を後回しにして、最も大きな不安課題に集中し問題解決にあたることができる。

ポジティブな感情でいられるようにすることも大切なわけですが、不安が強い人は、ひたむきで強靭な意思を持ち、危機を迅速、敏感に感じ取り、問題解決に向けて周囲とも協力して対処することができるわけです。