日頃から当相談室の会員には、
・気持ちを言葉で伝えること
・相談室とのやり取りを、コミュニケーションの練習の場として活用すること
をお伝えしています。
ご自身では「コミュニケーションが苦手」とおっしゃる方でも、
交際相手や相談室から、細やかな連絡や丁寧なやり取りを高く評価していただくことが少なくありません。
それは、日々の積み重ねの成果なのだとしたら、とても嬉しく思います。
しかし、交際が進み、
真剣交際や結婚が現実味を帯びてくると、
その重圧からか、これまで努力してきたことや我慢してきたことなど、
さまざまな思いがあふれ出してくることがあります。
そんな時こそ、
私は「全部吐き出してほしい」と思うのです。
心のどこかでは、
「結婚できなくても仕方ない」
「ひとりでも構わない」
そう思っているにもかかわらず、
親や親戚の手前、婚活を続けざるを得ない。
そんなご自身の心の叫びが、
時として強い口調となって相談室にぶつけられることがあります。
でも、それは果たして本心なのでしょうか。
前回のブログでご紹介した男性会員も、
真剣交際を目前にして相談室へ抗議し、
自ら交際終了へと舵を切ったことがありました。
その直後の面談では、
私は退会の申し出を想定していました。
ところが彼は、
活動継続を希望しただけでなく、
プロフィールの自己PR文の修正案まで用意してきていたのです。
その姿を見た時、
彼に今必要なのは、
励ましでも、叱咤激励でもなく、
「翻訳」なのかもしれないと思いました。
彼には伝えたい思いがある。
でも、そのままの言葉では、
相手には届きにくい。
その言葉の奥にある、
「本当は安心できる家庭を築きたい」
「本当は誰かと人生を分かち合いたい」
そんな願いを見つけ出し、
相手に伝わる言葉へと翻訳していく。
それが、仲人の役割なのかも…
彼自身が少しずつ変化し始めている、
そんな瞬間に立ち会わせてもらったように感じました。
そして同時に、
「これが私の仕事なんだな」
と気づき、
私自身が仕事の意味を再発見した日でもありました。
仲人とは、心の声を人に伝わる言葉へ翻訳する仕事なのかもしれません。
歌のこころ Felice(フェリーチェ)
カウンセラー 塚田ゆかり

