堀島行真（ロイター）

◆北京五輪　フリースタイルスキー男子モーグル決勝（５日・張家口・雲頂スキー公園） 　男子モーグルの決勝３回目が行われ、今季Ｗ杯全戦表彰台のエース堀島行真（トヨタ自動車）が銅メダルを獲得した。今大会、日本勢メダル第１号となった。 　上位６人で争われる決勝。４番目に滑走した堀島は、８１．４８。滑り終えた時点でトップに立ち、３位以内を確定させた。 　バルター・バルベリ（スウェーデン）が８３．２３で金メダル、ミカエル・キングズベリー（カナダ）が８２．１８で銀メダルだった。 　堀島行真「うれしいし、最低限３位表彰台、メダルというところを掲げて挑んだので、それが達成できてよかった。ミスをしたけど自分の全部を出せた。この（決勝の）舞台に上がってくるまで、メダルとか、最低限という結果が残らないと、マジで自分が競技してられないとか、ネガティブな気持ちが多くて、昨日もつらかったし、今朝もつらかったし、最後の１本滑りきるまで安心できなかった。最後の１本の結果、１位が出てメダル確定した時に、やっとホッとしたというか、安心な気持ちになれた。ここから、本当の夢は金メダル。ここから競技頑張りたいです。本当に応援ありがとうございました」と喜びを語った。 　今季はＷ杯３勝を含めた全９戦で表彰台に立っており、調子は右肩上がりだったが、３日の予選１回目では第２エアで「力が入りすぎた」と着地を乱し１６位だった。 　決勝同日の予選２回目は、焦る様子はなく、肩の力を抜いて臨み、７６．１９で上位２０人の決勝残ると、１回目７７．９１、２回目７９．５８と調子を上げ３回目のファイナルに進んだ。 　前回平昌五輪では転倒し、１１位に終わったが、リベンジの大舞台で、しっかりと返り咲いて見せた。 　◆堀島行真（ほりしま・いくま）１９９７年１２月１１日、岐阜・池田町生まれ。２４歳。 　▽競技歴　両親の影響で１歳頃にスキーを始める。モーグルは小４から。元選手の姉・有紗さんを見ながら成長。 　▽２冠　２０１７年世界選手権でモーグル、デュアルモーグルの２冠を達成。今季Ｗ杯は２種目計９戦すべてで表彰台に上がり、モーグルは３勝。 　▽世界初　１９～２０年Ｗ杯で体を横に倒して４回ひねる「コークスクリュー１４４０」を世界で初めて成功させた。 　▽幼少期　昆虫採集が趣味。カブトムシやクワガタムシを見つけるため、夏場は地元の山によく出かけた。昆虫博物館に行ったり、旅行中も虫を連れて世話をする。 　▽細やか　日記や日誌を丁寧につけられる性格。過去には昆虫の収集量を記録。スキーでは空中技を習得するためのウォータージャンプの練習日誌に、課題などを細かく書き込む。