薬液入りの水槽で飼育されている大型魚「アカメ」(11日、沼津市の伊豆・三津シーパラダイスで)
成長すると1メートルを超える大魚となり、釣り人などから「日本三大怪魚」と呼ばれる日本固有の大型魚「アカメ」が、駿河湾内で捕獲され、静岡県沼津市の水族館「伊豆・三津シーパラダイス」が初飼育に挑戦している。県内での捕獲は珍しく、近く一般公開される予定だ。
アカメは、沼津市口野地区の沿岸で9日にシラス漁の網にかかった。体長は約70センチ、重さ約8キロで雌雄は不明。大きさから生後10年はたっているとみられる。
飼育マネジャー(魚類担当)の水野晋吉さん(49)は「捕獲した漁師も『約50年漁をしているが、初めて見た』と話していた。当館にとっても初めての魚で、大切に育てたい」と話した。現在はバックヤードの薬液入り水槽で休養させている。
アカメは県以南の太平洋岸に生息し、高知、宮崎両県周辺が主な生息地とされる。個体数が減少しており、環境省の絶滅危惧種に指定されている。イトウ、ビワコオオナマズと並び日本三大怪魚とされ、美しい銀色の巨体から、釣り人から「一生に一度は釣りたい魚」と言われている。
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