パートナー代表の高橋俊哉です。2月も10日を過ぎました。寒い日が続きますので、お身体くれぐれもお気をつけてお過ごしください。婚活をしたり人生を生きていると、人間関係で悩んだり苦しんだりすることがあると思います。人の悩みや苦しみのほとんどは人間関係に起因しているとも言われます。今日はギスギスした関係やオドオドしていまうような状況から抜け出せる仏教の教えについて書いてみたいと思います。ご存じのように日本の仏教には様々な宗派があり、その教えるとことは、異なることもあるものですが、今日ご案内する教えは宗派を問わず説かれている内容となります。またとても分かりやすい実践しやすいことなので婚活や、人生にお役立ていただけたらと思います。

『雑宝蔵経』というお経に「無財の七施」という教えがあります。むざいのしちせ、またはななせ、と読みます。お布施というとお金がかかるものだと思いがちですが、無財、つまりお金はかからずに、七施、行える7つのことがら、というわけです。

1.眼施(げんせ):「やさしい眼差(まなざ)しで人に接する」

「目は口ほどにものを言う」というように、目を見ることで、その人の思いがある程度わかるものです。他者を思いやる心で見つめると、自然にやさしい眼差しとなり、見つめられた人は安心できます。自らの目を通してお相手に心が伝わって、お相手も自分の気持ちを理解し、お互いが打ち解けることができるというわけです。お見合の時は、ドキドキと緊張することもあるかと思いますが、先ずは優しい眼差しでお相手を見つめれば、お相手の眼差しもまたやさしいものになりますね。

2.和顔悦色施(わげんえつじきせ)「にこやかな笑顔で人に接する」

目と同じように、顔はその人の気持ちを自然と表すものです。素敵なな笑顔、和やかな笑顔を見ると幸せな気持ちになります。そしてお相手や周囲にも笑顔が広がります。人生では腹の立つことも嫌なこともたくさんありますが、お見合や暮らしの中ではいつも笑顔でいたいもの。なごやかで穏やかな笑顔を絶やさぬよう心がけたいものです。これは、お見合いでの必勝法でもありますね!

3.言辞施(ごんじせ)「やさしい言葉で人に接する」

私たちは言葉の使い方次第でお相手を喜ばせたり、逆に傷つけたり、悲しませたりすることになります。お相手を思いやるやさしい言葉で接していきましょうおはようございます!」「こんにちは!」「ありがとうございます!」「おつかれさまでした!」「お世話になります!」などなど、何事にもあいさつや感謝の言葉が、お見合や交際、暮らしの中でお互いの理解を深める第一歩となります。最初に自分から声掛けをしたいものです。

4.身施(しんせ)「自分の身体でできることで人に奉仕する」

これは、重い荷物を持ってあげる、困っている人を助ける、お年寄りや身体の不自由な人をお助けする、というような自分の行動でできることになります。どんなによいことを心に思い描いても、実行しなければお相手には伝わりません。よいことを思いついたら実行し、自ら進んでお相手や他者のために尽くしてみましょう。そうすると、お相手に喜んでいただけて、また、自分自身の心も高められるのです。交際がうまく運ぶ秘訣です。

5.心施(しんせ)「他者のために心をくばる」

心の持ちようで物事の見え方が変わってしまうように、心はとても繊細なもので、変わりやすいものです。自分の心は、自分の言葉遣いや態度に出てしまいます。自分さえよければいいというものではなく、お相手や他者の痛みや苦しみを、自らのものとして感じ取れれば共感しているということになります。お相手に対して思いやりの心があれば、自然と優しい表情や眼差しになって表れてくることでしょう。

6.床座施(しょうざせ)「席や場所を人に譲る」

電車やバスなでお年寄りや妊婦さん、身体が不自由な方などに席を譲ることです。また、この言葉にはすべてのものを分かち合い、譲り合う心が大切であるという意味も含まれているようです。時には、自分の地位を譲って後進に道を譲るという意味合いもあるでしょう。乗り物で、一席しか空いていない場合、男性会員にはお相手女性を座らせてあげるように伝えています。

7.房舎施(ぼうじゃせ)「自分の家を人に提供する」

四国にはお遍路さんをもてなす「お接待」(おせったい)という習慣が残っています。人を家に泊めてあげたり、食事や休息の場を提供したりすることはとても大変なことだと思います。私たちも、普段からお客さんに対しては温かくもてなすように心がけたいものです。また、軒下など風雨をしのぐ所を提供することや、雨の時に相手に傘を差しかけるような思いやりの行為も房舎施の一つといえるでしょう。

以上のように私たちの日常生活において、たとえお金がなくても、物がなくても、お相手や周りの人々に喜びを与え、お相手や周りの人々に少しでも喜んでいただけるのが「無財の七施」の実践なのですね。この実践はお相手や他者のためだけでなく、自分自身を高めることにも繋がるのです。まさに『情けは人の為ならず』というわけです。この中の一つでも心をこめて実行できれば、徐々に他のこともできるようになっていくのではないでしょうか。そうなれば、婚活もうまくいき、人生でも他者との関係も円満となり、自分自身の心も安定して、幸せな日々が得られるのだと思います。

先ずは、明日から、笑顔で、自分から、元気に、挨拶をして参りましょう!