この3年のコロナ禍、離れて暮らす恋人同士には試練の時になりました。会えない事で燃え上がる恋というものもありますが、それは昭和の時代のこと。令和の今は悲しいかな「会えなければ忘れる」のが主流のようです。

 

ところが、この令和の世にありながら、コロナ禍の「会えない」恋愛は、結婚を希望する男女の人数を押し上げたのです。

 

日本全体での婚姻組数自体は西暦2000年以降、相変わらず減少の一途を辿ってはいますが、「結婚を希望して結婚相談所等に登録する人数」と「その中で婚活をするカップルの成婚数」はこの2年、実は増えています。

 

その理由として、まずコロナ禍で人と人とが会うことを規制されたので、飲食を伴うパーティーなどは一切ご法度となり、男女の出会いの場が失われてしまった為、インターネットを通じて異性と出会うことができるマッチングサイトやアプリの登録者が増えたことがあげられます。そしてここで出会ったカップルは、ネットを通じて逢瀬を重ねるわけですが、いくら顔を見て話ができるオンラインデートとは言っても、物理的な距離はやはり寂しさを感じます。だからと言って家族以外の人とは外で会うことをはばかれる日常、こそこそと隠れてドライブデートなどを繰り返しても落ち着かない上に、悪い事をしているわけでもないのに「こんなご時世に外に出かけるなんて!」と咎められる始末。だったらいっそ籍を入れて、家族になってしまえば何も文句は言われない、というのが早々に結婚を決めるカップルの背景にあったようです。

 

男性でも女性でも「独りぼっち」という孤独に対しての恐怖心は同じ。このまま一生一人で暮らすのだろうか、という不安と孤独感は、結婚や家族という温かい関係へのあこがれを増幅させたのかもしれません。会えない時間が結婚に繋がったその内容は、未来への不安だったという訳です。

 

「会えない時間が愛育てるのさ」という昭和歌謡の文句の通りではないにしろ、結婚を決心するキッカケとしては十分だったという事でしょうか。