パートナー代表の高橋俊哉です。6月も終盤となり蒸し暑い日が続いています。コロナ対策も続いていて体調管理が難しい時期ですね。お気をつけてお過ごしください。先日ネットニュースを見ていたら、讀賣新聞オンラインの[New門]に気になる記事が載っていました。表題は、日本人の結婚への関心、依然高いが…男性25%・女性16%が『生涯未婚』というものでした。このデータは、国立社会保障・人口問題研究所によるもので、「50歳時未婚率」、(これは従前は「生涯未婚率」という名称でした。40歳以上の成婚を得意とする当社からすると違和感のある名称でしたが、現在は「50歳時未婚率」と改称されています。)上記は、この調査の2020年のデータとなっています。データからすると50歳までに一度も結婚していなければ、生涯独身であろうという認識はその通りなんだろうと思います。意志込めて何もしなければという前提ですが。
記事では、2021年の婚姻件数が戦後最高を更新し結婚離れが進んでいる、婚姻件数がピーク時の半分以下の約50万件となった、ただ、2018年度実施の他の先進国との比較調査では「結婚した方がよい」とした割合は日本が50.9%で米国についで高く、「結婚しない方が良い」は日本が、35.4%で7か国中最も低かった、日本人の結婚への関心は依然として高いともいえるが、直近の婚姻数の動向は長期にわたる減少傾向に、新型コロナウィルスの感染拡大が追い打ちをかけた、としています。
データを補足すると、『50歳未婚率』については、2015年のデータでは、男性23.4%、女性14.1%でしたので5年経過して、男女ともに2.3%増加していますから、益々結婚しにくくなっている状況はデータが裏づけています。また、厚生労働省の人口動態統計によると、ピーク時の1972年に110万組であった婚姻件数は、2015年には64万組で46万組の減、2020年には52万組で58万組の減となっています。この原因については、経済的な理由、お一人様が生きやすい環境になっていること、価値観の多様化、女性の社会進出、男性の草食化、などがあると考えています。一方、別の面からみると、ピーク時からの2015年で46万組、2020年で58万組の減少は、職場婚とお見合婚の減少数と一致するのです。職場婚の減少は、企業でのコンプライアンス強化の負の側面であり、PC導入や人員削減策による業務量の増加がその要因であろうと思います。お見合婚の減少は、自身の恋愛に対する大きすぎる期待や人間関係の希薄化からご近所さんや親せきなどに存在していたお節介なおじさんやおばさんがいなくなってしまったからだと言えないでしょうか。
5月7日に米国の著名な経営者であるイーロンマスク氏が、「出生率が死亡率を上回るような変化がない限り日本はいずれ消滅するだろう。」と投稿し、世間の大きな関心を集めました。実際に日本が消滅する可能性は、万が一そうなるとしても数世紀先の話だと言われいます。ただ、マスク氏の警鐘は日本の人口問題を考え直すきっかけとしなければいけないと思います。実は22世紀に最初に無くなってしまう国は、韓国だとされています。韓国の合計特殊出生率は元々1.2前後と低かったのですが、2017年から急低下し、2018年はついに人類史上初めて1.0を下回る0.98を記録しました。2019年には0.92、2020年は0.84と史上最低をさらに大幅に更新しています。2020年では日本は1.34です。日本より低いのは、台湾1.05、香港1.05、シンガポール1.14、スペイン1.24、イタリア1.27などとなっています(日本以外は2019年のデータ)。
まとめると、データから、晩婚化、未婚化が進み、婚姻数の減少から出生率が低下し、人口減が止まらないという状況です。現代は自力ではとても結婚しにくい時代です。今後このような社会状況を踏まえ、行政での様々な効果的な施策が、重層的に実施されることに大いに期待したいところです。
人として、素敵なパートナーを得て家庭を持ちたい、二人で幸せを育んでいきたい、というのは自然な感情だと思います。私たちはそんな貴方のサポートを是非したいものだと切に願っています。