小学校の父母会役員のリーダーとして活発に活動をしていた妻が、ある時から帰宅が

遅くなり、打ち合わせと言って出掛けたはずが他の役員さんからの電話で発覚した。

 自分の不甲斐なさと切なさと悔しさが渦巻いて、頭がおかしくなりそうだった。

妻は3人姉妹の長女だったから交際をしていた時から、親から婿養子を希望されていて

 自分も長男なので親は躊躇したが、弟が家を次ぐ事に話がまとまり結婚が決まった。

結局、自分に非はなくても此の儘何もなかった様に一緒に暮らし続ける事は気持ちの上で

 出来なかったので、自分が家を出る事になった。上の子は状況を知っていたが下の子は

出ていく時の自分の涙を見て、泣きながらしがみ付いて来たと言う。

 「貴男が父親である事は間違いないし、いつか又お子達が成長して貴男に逢いたいと

思う時がきっと来るから・」その時はそれが精いっぱいの言葉だったし、母親の身勝手

 極まりない振る舞いで罪のない子供達や夫が悲しい想いを強いられるのは何とも虚しく

現実を受け止める事で精一杯だったと思う。彼が家を出てからも子供の誕生日には

 時々は外で逢ったりもしたが、あれから10年の時が流れ先日長女からのラインが

入った。妹達と一緒にご飯が食べたいとの事だった。直接連絡が来て逢う事になった。

 義父の計らいらしく有難く嬉しかったと言う。それから3年が過ぎ彼は再婚した。

5歳年下の保育士さんは優しいで気立ての良いお嫁さんである。子供達とのお出掛けや

 交流も増え、幸せな結婚も出来たのは時が連んで来てくれた大きなプレゼントである。

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