ブライダルアコーディネーターとしてホテル結婚式場部に勤務の折、挙式2週間前に

キャンセルされた披露宴があった。大恋愛の末の結婚と聞いて打合せも楽しく進んだ。

 結婚の祝福の中で幸せ話が勢いよく進み、悩みに悩んだ末の結論だと後日父は言った。

一人娘を嫁がせると代々守って来た家が途絶え、先祖に申し訳ないとの結論だった・。

 結婚相手の彼も長男で養子にはなれないと、暗礁に乗り上げて破談に至った。

二年が過ぎた頃、男性は良縁に恵まれ結婚を決めた。そして一人娘はすべての縁談話に

 耳を傾けぬ儘に時が流れ、今両親の介護をしていると聞いた。15年前の話ではある。

大恋愛で結婚を決めた二人の気持ちと、その成り行きが何とも切なくやるせなさが残る。

 代々の家を絶やせぬ気持ちも判る。もう結婚したくないと思う一人娘の気持ちも判る。

仲人として、身元確実は勿論、面接の上での条件確認の大切さと責任をしみじみ思う。

「あの時結婚をしていたら、家は絶えても娘は幸せだった・」父は涙ながらに言った。

家族のすべてが幸せになれる結婚を実らせたい。どの家にもどの方にも事情がある・。

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結婚相談所 齋藤企画

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