前回のブログでは、私が長く携わってきた「特別支援教育」と、現在取り組んでいる「婚活支援」の共通点についてお話ししました。
・人の可能性を信じること
・変化を急がず、成長を待つこと
・言葉にならない思いを汲み取ること
・一人ひとりに合った関わり方を大切にすること
・結果だけでなく、その人の人生そのものに寄り添うこと
今回も、その延長線上にある出来事です。
いろいろなことがあり、退会もやむを得ないかもしれないと考えていた男性会員がいました。
ところが彼は、婚活の継続を申し出ただけでなく、プロフィールの「自己PR文の修正版」を持って来てくれたのです。
以前の彼なら、「自分はこういう人です」で終わっていたかもしれません。
しかし今回の文章は、「どのような結婚生活を送りたいか」という未来に視点が向けられていました。
一見すると小さな変化かもしれません。
けれど私には、とても大きな一歩に感じられました。
AIの力も借りながら、自分なりの言葉で思いを表現しようとする真剣さと努力が伝わってきたからです。
婚活が長引くと、多くの方は疲れます。
諦めたくなることもあります。
プロフィールも「もうこれでいいです」と、
気持ちが入らなくなることがあります。
そんな中で彼は、退会を考えていてもおかしくないタイミングで、新しい自己PR文を持って来ました。
以前、私は彼のことを「継続力のある人」と表現しました。
しかし今振り返ると、それは単なる我慢強さではありません。
何度も傷つきながらも、その都度立て直し、再び前を向く力。
そういう「強さ」なのだと思います。
彼には伝えたい思いがあります。
けれど、そのままでは相手に伝わりにくいこともあります。
私の役割は、言葉の奥にある
「本当は安心できる家庭を築きたい」
「本当は誰かと人生を分かち合いたい」
という願いを見つけ出し、お相手に伝わる言葉へと翻訳することなのだと改めて感じました。
彼自身が少しずつ変化し始めている。
その努力や意思が見えた瞬間でした。
一人の人が、自分なりに前を向こうとしている。
その場面に立ち会えた。
そして、その過程に関われた。
私はとても心地よい充足感に包まれました。
結婚相談所の仕事をしていると、どうしても成婚数や結果に目が向きます。
もちろん、それは大切な指標です。
しかし、人が変わる瞬間や、自分自身の言葉を見つける瞬間に立ち会うことも、同じくらい価値のあることではないでしょうか。
ご成婚というゴールを目指しながら、
私が翻訳者として関わることで、
彼自身が少しずつ「伝わる人」になっていく。
その積み重ねは、たとえすぐに結果へ結びつかなくても、きっと人生の財産になるはずです。
「これが私の仕事なんだな」
彼の変化だけでなく、
私自身がこの仕事の意味を再認識した時間でもありました。
そんなことをしみじみと感じた、
味わい深い一日でした。

