婚活中の方の中には、過去に離婚歴がある方も多くいます。一昔前に比べると、結婚生活の形態も夫婦の数だけ様々です。今や共働き家庭が一般的になっていたり、妻が仕事をして家計を支え、夫が主夫として家のことをする家庭もあれば、子供を持たない選択をする家庭など…それぞれの価値観が変化するとともに選択肢が増えました。

そのような世の中になったこともあって「離婚」や「再婚」が、特別視されることではなくなったように感じます。事実、厚生労働省の人口動態統計のデータによれば、2019年の離婚件数は20万件を超えています。また2015年の人口動態統計特殊報告によると「夫婦ともに再婚、またはどちらか一方が再婚」という夫婦の割合は全体の26.8%を占めています。

 

離婚経験をコンプレックスに感じる必要はない

婚活相談にいらっしゃる方の中には「再婚なんですが大丈夫でしょうか?」と心配される方もいますが、何の問題もありません。過去に離婚歴があってもパートナーとともに人生を過ごしていきたい…と婚活に励む方は少なくありません。結婚相談所で婚活する場合は、離婚経験が婚活の妨げになることはほとんどないと言えます。結婚生活の良い面と悪い面の両方を現実としてわかっているからこそ、むしろプラスに働くことの方が多いほどです。

 

絶対に無視してはいけないもの

婚活において離婚歴があることを心配する必要はありませんが、その一方で絶対に無視してはいけないことがあります。それはどちらかにお子さんがいる場合、その子供の存在についてです。

前のパートナーとは離婚が成立していても、二人の間の子供に対する親の責任は変わらないどころか、むしろその責任は重くなっていると考えるべきでしょう。

子供がいる側は「子供に愛情と理解をしっかり持って共に家庭を築いていけるパートナー」かどうかを見極めてお相手選びをするのはもちろんのこと、子供がいる相手と交際や結婚を考える側になった場合でも、自分は相手の子供にちゃんと愛情を持ってその子の親になる努力ができるか、また男女としてだけではなく、子供の親として相手を思いやり理解し支えていく覚悟があるかどうかを真剣に考えなければいけません。

子供の気持ちや存在を無視して当人同士だけが盛り上がった状態での結婚…それだけは決して許されません。子連れ結婚の場合、夫婦2人だけの未来ではなくその子供の未来まで責任をきちんと背負う覚悟を、お互いにしっかり持つことが大事です。これは初婚同士の婚活とは大きく違う点です。

 

婚活に過去の離婚の反省を活かす

最後に、再婚を考えて婚活する場合、過去の結婚・離婚経験はプラスにはたらくこともありますが、その一方で全く役に立たない場合もあります。それは前の結婚生活がなぜ上手くいかなかったのか、離婚原因の分析と反省が全くできていない場合です。

暴力を振るわれたなど明らかに理不尽な原因でない限り、自分の非も認めてきちんと向き合わなければ、何回結婚したとしても、また同じことを繰り返すでしょう。

過去の失敗をちゃんとを認めて反省すること。そして同じ失敗を繰り返すことのないようしっかり経験を活かすこと。これが再婚を目指した婚活における必要不可欠なポイントとなります。

 

頭では理解していても、いざ自分がその当事者となると、やはり離婚や再婚に対してコンプレックスを感じてしまうかもしれません。

しかしそこで婚活に踏み切れないのでは、とても勿体ないことです。とにかく一歩を踏み出すことが大事。そうすれば、自分が思っていたよりも特別視されるようなことはなかったと気づくはずです。過去の失敗を反省し、むしろその経験値を自分の強みにして婚活すれば、幸せな再スタートへの入り口はすぐ目の前にあるかもしれません。