順調な交際を続けていた二人は、互いを人生の伴侶と定め、新居の話を勧めていた。

プロポーズが快諾された事を聞き、長男の結婚を喜び挨拶に来られた父の口から、

 感謝と共に親の理想が言い放たれた。息子が通勤で疲れない様に新居は会社の近く、

そして、息子は口下手だから一軒家よりマンションが良い、等々。へぇ~・。

 この結婚は長男の結婚で、父の結婚ではないのだと思いつつ、聞き流していた・。

式場の下見や新婚旅行を楽しみながら、今二人は仲良く将来を話し合っている。

 今まであらゆることに口を出していた父の事を、彼からも聞いてはいたが、それを

爽やかに聞き流していたと言っていたっけ。結婚相手は一歳年上の元気な保育士さん。

 彼女の積極的なペースで両家挨拶、結納日程と結婚準備は軽快に決まり、勿論、

おっとりの彼も一つ一つ話し合い幸せそうに納得していた。実に相応しい二人である。

 まさに「自然体の相性」その後、父の希望が伝わったかどうかは判らない・・。

かくして、活発で優しい彼女とおっとり温厚な彼は、春の挙式を楽しみに待っている。

 結婚準備期間は、二人の大切な時間であり親子の大切な時間でもある。幸せにあれ♪

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