Q 夜中に子どもが「あんパン」と寝言を言ってたよ。 ヨミドック かわいらしいですね。子どもはよく寝言を言うんです。成長するにつれ頻度は減りますが、大人でも残っている人はいます。7割近くの人に寝言の経験があるとの海外の調査もあります。寝言は自覚できませんが、多くの人が経験していると考えていいでしょう。 Q なぜ寝言は出るの? ヨ 睡眠の浅い状態や、覚醒しかけの時に、寝言が現れやすいと考えられています。飲酒後や強いストレスを感じている状態などで眠りが浅くなっていると、寝言が出やすいかもしれません。 多くの場合、健康上の問題はなく、周りが寝言に返事をしても悪影響はありません。
Q 夢の中で話してるの? ヨ 寝言は、夢と関連していると考えられていますが、詳細は分かっていません。 睡眠は大きく分けると、脳が休んでいる「ノンレム睡眠」と、体が休む「レム睡眠」の2種類があります。レム睡眠では「大脳新皮質」という思考する時に働く脳の部位が活性化していて、物語のような夢を見るとされています。 ただレム睡眠では、手足などの筋肉は、弛緩(しかん)した状態です。口や声帯を動かす筋肉も同様で、夢の中で話しても、ふつうは寝言になりません。
ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです
Q ほっといてもいい? ヨ 中には注意が必要なものもあります。大人で、寝言の頻度が増えてきた時には、「レム睡眠行動障害」の可能性があります。 何かに追いかけられるなどの悪夢を見ていることが多く、夢と連動してはっきりした口調で叫んだり、腕を振り回したりすることもあります。ひどくなると、ベッドから転落したり、隣で寝ている人に危害を加えたりします。レム睡眠行動障害は、パーキンソン病やレビー小体型認知症の初期症状として見られる場合があります。 Q それは大変だ。 ヨ 寝言のみで過度に心配することはありませんが、日中の動作が緩慢になるほか、手足の震え、もの忘れや見間違い(幻視)など、他の症状も伴う場合は、脳神経内科医や、認知症や睡眠に詳しい精神科医に相談しましょう。本人や家族の安全を保つために、飲み薬で症状を抑えることも検討されます。 (影本菜穂子/取材協力=三島和夫・秋田大教授、栗山健一・国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長)
えぇ~飲み薬もあるんですね(笑) びっくりです。怖い病気ですね。